在宅ケアとは、自宅で家族に囲まれて安心して残りの人生を過ごしたいという患者さんへの医療のことです。住み慣れた環境や家族のもとで安らかに過ごしたいという患者さんの希望をかなえることができます。
患者さんが終末期をむかえる場所として、自宅を希望することが多いというデータからも、自宅での安心感がとても重要であることがわかります。
在宅ケアは患者さんの自宅で行われることになるわけですが、その内容は緩和ケア病棟(ホスピス病棟)と行われる医療ケアとほとんど同じです。近くの在宅ケアを専門とする診療所の医師を主治医として、定期的に自宅に来てもらい、体調などを診てもらいます。
在宅ケアは、患者さんへの精神面への安心感というメリットはありますが、患者さんの体調に異常があったときに医師や看護師などがすぐに対応できないというデメリットもあります。
一刻をあらそうような場合でも、緩和ケア病棟と比べると対応が遅れてしまうということも、患者さんやご家族は覚悟しておく必要があります。
患者さんの症状の悪化や体調の変化に常に注意していく必要もあるので、ご家族もしっかりと患者さんを支えていこうという覚悟も必要です。ご家族が積極的に在宅ケアを支えないと、在宅ケアによる安心感もなくなってしまいます。
ですから、在宅ケアは、ご家族の役割がとても重要となります。わからないことなどは在宅ケアのスタッフに聞いて、いっしょに患者さんを支えていきましょう。
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